2025年4月8日(火)、まちづくりデザインスタジオ1の第1回授業が行われました。初めに、ヤップ先生から担当教員の紹介と課題の説明がありました。今和次郎の「考現学」、路上観察学会の「純粋階段」、そして乾久美子氏による「小さな風景からの学び」といった、まちの「現在」を考察する一連の方法論が紹介されました。
課題のテーマは「風を吹かせて桶屋で儲けろ」というタイトルで、一つの小さなアクションからどのような連鎖が起きるのかをストーリーとして想像し、その始まりとなるような新しい建築を提案するというものです。これまでの課題と違い、敷地やプログラムを自分で見つける必要があり、どれだけリアリティを持って設計できるかが重要になってきます。
後半は、設計に向けた準備として、「キャンパスを捉え直してみよう」というワークショップが行われました。学生はキャンパス内を自由に散策し、今まで気にしていなかったものや興味を持ったものなど、独自の視点で写真を撮り、それぞれ考察を加えて発表しました。
普段は見過ごしていた場所やモノに改めて目を向けることで、新しい発見があった人も多かったのではないでしょうか。小さな気づきがこれからの設計のヒントになるかもしれません。
次回は、金沢八景駅・金沢文庫駅周辺エリアを対象に、独自の視点で写真を16枚以上撮影し、それをブックレットにまとめてくることになりました。このブックレットは、これから設計を進める上でつまずいたときの助けにもなってくれるはずです。みなさんがどのようなことを見つけて、どのような作品をつくっていくのか、とても楽しみです。
SA:倉科