日時:2024/6/10 17:15-1845
場所:関東学院大学5号館301スタジオ
参加者:学生33名、教員5名(柳澤、神戸、酒谷、ヤップ、村山)
6月10日(月)17時15分から5号館301スタジオで、アフタースクールゼミ2024として本学教授である粕谷淳司先生のレクチャーが開催されました。今回のレクチャーは2回に分けて行われます。第2回は7月10日(月)に開催予定です。
第1回は「ドイツの建築と都市(1)中世の始まりから近代前夜まで」というテーマで、2022年の4月から9月までの半年間、ドイツ・ドレスデン工科大学にサバティカルに行かれて研究した内容をお話しいただきました。
はじめにドイツの地理と歴史からスタートしました。ドイツの国土面積は日本に近いこと、ヒトラーが計画したアウトバーン(高速道路)によって車での交通網が発達していることなど、ドイツの基本情報を教えていただきました。
その後は、中世の建築と都市について、年代が古い順にご紹介いただきました。
はじめに、ポルタ・ニグラ(黒い門)、世界遺産として最初に登録されたアーヘン宮殿礼拝堂、建設に時間が掛かったことによってプランが歪んでいるのが特徴的なゲルニローデ聖シラキュス聖堂をご紹介いただきました。特に、数百年の時を経て徐々に歪んでいった木造建築が残るクヴェドリンブルグの街並みの不思議な建ち方はとても魅力的でした。
次に三大修道院の一つであるマウルブロン修道院、バロック建築として有名なバンベルグ大聖堂、ケルン大聖堂と続き、これまでご紹介いただいたカトリックではないプロテスタントの教会としてウルム大会堂をご紹介いただきました。
ここからドイツを離れて、チェコ・プラハのバロック建築である聖ニコラウス教会をご紹介いただきました。ここではチェコの街の魅力を多く語られ、これまで訪れた都市のなかでも最も美しい都市だったと話されていたことが印象的でした。
次に、ドレスデン爆撃を伝える象徴的な写真を交えながら、ツヴィンガー宮殿のお話しをしていただきました。
次に、フランス・ロココの影響を受けているポツダムのサンスーシ宮殿、モダニズムに繋がる新古典主義の建築でイギリスの回遊庭園の影響を受けるヴェルリッツの庭園をご紹介いただきました。
最後に、カール・フリードリッヒ・シンケルの新古典主義建築として有名なアルテスムゼウム、ファブリックを使ったインテリアが特徴的なシャルロッテンホフ宮殿をご紹介いただきました。
質疑応答では、ドイツ建築のイメージが行かれる前と後でどう変わったか?という質問に対して、イタリアやローマのルネサンスのような古典主義で自律的な建築ではなく、継ぎ接ぎや接木のようなあり方で発展している特徴があるとのご返答をいただきました。
第2回は、7月1日(月)17時15分@5号館301スタジオになります。奮ってご参加ください。