Building Engineering Course

建築エンジニアリングコース

安全かつ長く使える建築物を設計する

建築を強く、
うまく作るだけでなく、
長く使える技術を考えます。

社会からの要求に対し、デザインという作業を通して、具体的なかたちを答えとして導き出すのが「建築家」の仕事です。実践型カリキュラムに挑戦し、幅広く柔軟な発想や、自分なりの問題意識、理想の空間をつくるための技術と方法論を身につけてください。

コースが求める人物像

建築構造や材料・施工に関わる設計・施工、開発、維持管理といったエンジニアリング技術を専門とする分野に携わる人材

卒業後の主な進路

建設技術者/建築士/デベロッパースタッフ/公務員/維持管理技術者/研究・開発者

キーワード

構造、材料、耐震、リフォーム

分野

構造分野
材料・施工分野



ピックアップ講義

フレームの力学基礎

この授業は建築構造学への導入及び基礎科目として、力学になじむことを主なねらいとします。まず模型等で単純な力学モデルを把握し、構造力学の意義を捉えます。その上で力の釣り合い条件式のみで応力解析のできる、静定構造物を対象として、例題を通して解析手法等を解説します。具体的には、建築構造物に作用する力を分類して解説し、簡単な構造模型を作成します。その後、力の分解、合成、釣り合い、静定構造物の反力の計算、静定梁、トラスの応力の計算方法の解説により、構造力学の初歩を学びます。

建築生産・材料基礎

建築物の生産方法、材料を理解する上で基礎となる諸事項について学びます。「生産方法」では、建築を作るためには、様々なタイプの「労働力」や建物を現場で構築するための「生産システム」が必要不可欠であり、建物完成後には形として残らないけれども不可欠な工程があることなどについて説明します。また、「材料」に関しては建築材料学へのスムーズな導入を目的に、建築材料を理解する上で基礎となる建築材料の歴史、建築材料に求められる機能・性能、さらには建築材料を理解する上で必須となる物理、化学的基礎知識について講述します。

構造解析学

この授業では建築構造物の変形と力の伝わり方を、コンピュータ上で計算する手法を学びます。このための原理を理解する上で必要となる「仕事の原理」を解説し、その上で演習を通じて、建築分野の構造解析の基礎を学習します。また、実際に構造解析を行なうためのプログラムを作成します。

鉄筋コンクリート構造

鉄筋コンクリートは、建築物の骨組をつくる構造材料の内、主要な材料の一つです。授業では始めに、コンクリート構造の歴史、材料の特性、設計法に関して述べます。これらの知識を基に、外力が作用したときの鉄筋コンクリート構造を構成する梁、柱、柱梁接合部、耐震壁、基礎および床板に必要な性能や設計の方法について学びます。

建築耐震工学概論

この授業では、我が国に於いて必須なものとなってきた建築物の耐震化に関する基礎理論、耐震判定法、耐震技術について、その概要を学びます。始めに、構造物を地震に強くする一般的な手法を紹介します。次に建築構造として一般的な鉄筋コンクリート構造の耐震化手法と問題点を説明した上で、免震、制振技術の実例とその効果について概説します。

建築病理学

建築物は様々な理由で、時間の経過とともに各部が劣化してきます。建築物が長い寿命を期待されていくこれからの時代にあっては、建物を適切に点検し、必要に応じた維持保全、補修を実施していくことが強く求められます。この授業では、建築物に生じる劣化が与える影響や劣化調査・診断方法に加えて、維持保全、補修方法などについて講義します。


デザインスタジオ

建築構造実験

建築構造物は、一般に木造、鉄筋コンクリート造および鉄骨造による骨組によって形成されています。これらの骨組または構成部材の静的または動的な真の構造性能は、実験によってのみ検証されます。この授業では鉄筋コンクリート構造ならびに木構造、鉄骨構造の実験、フレームの振動実験等からその力学的挙動と性能を調べ、知識の理解を深めます。

授業目標 建物が力を受けた際にどのような状態になるのかを実験を通して理解すること
テーマ 木造梁、鉄筋コンクリート造梁、鉄骨梁の載荷実験
アルミニウム1層1スパンフレームの振動実験

建築構造設計製図

この授業は建築の構造図を読み、描けるようになることを到達目標とします。鉄筋コンクリート構造および鉄骨構造の構造図を描くために必要な情報や表現を理解します。「建築設計製図Ⅳ」で作成した建物のプランをベースにして、以下の課題を行います。
(1)鉄筋コンクリート構造建物の構造図(軸組図、伏図、配筋図など)の作成
(2)鉄骨構造建物の構造図(軸組図、伏図、接合部詳細図など)の作成
さらに課題内容を再考して、意匠と構造の総合化を考えると共に、建築構造の仕組、建築設計の流れをより深く理解します。

授業目標 建物が力を受けた際にどのような状態になるのかを実験を通して理解すること
テーマ 木造梁、鉄筋コンクリート造梁、鉄骨梁の載荷実験
アルミニウム1層1スパンフレームの振動実験

建築材料実験

各種の建築材料について物性試験、強度試験などを行い、材料の性質の実際的認識を深めます。具体的には、セメント、骨材、コンクリート、鋼材、木材を対象に、凝結試験、ふるい分け試験、吸水率試験、単位容積質量試験、各種強度試験などを実施し、それを通して各材料がどのような物理的性質や機械的な性質を有しているのかについて認識します。合わせて、試料のサンプリング方法やその基本となる統計的考え方、有効数字の取り扱い方や実験結果の統計的な処理方法、技術系報告書の作成方法などについて学習します。

授業目標 建物が力を受けた際にどのような状態になるのかを実験を通して理解すること
テーマ 木造梁、鉄筋コンクリート造梁、鉄骨梁の載荷実験
アルミニウム1層1スパンフレームの振動実験

建築構法設計製図

この授業は、生産・材料サブコースの基幹科目です。2年次までに建築設計及び建築材料、建築構法の基本を学んだ学生に対して、さらに建物への要求性能を踏まえた各部構法の設計と、その結果を矩計図や各部詳細図として表現する技法を学びます。具体的には、まず建築物への要求性能に関する基本知識を習得すると共に、それが現実の建物の中でどう実現されているかを、実際の建築図面の分析及びコピー作業を通じて理解します。次に与えられた設計課題により、その実際への応用を行いながら、知識の定着を図ります。

授業目標 建物が力を受けた際にどのような状態になるのかを実験を通して理解すること
テーマ 木造梁、鉄筋コンクリート造梁、鉄骨梁の載荷実験
アルミニウム1層1スパンフレームの振動実験