担当教員:柳澤潤 非常勤講師:酒谷粋将・村松基安 TA:佐藤結(M2)
2025.6.27(金)「デザインスタジオ1」の第11回目の授業が行われました。今週は中間発表として、各自の提案内容を発表しました。発表5分、講評10分で1人ずつ発表を行いました。
発表内容をいくつか紹介します。
【提案1】


「体の一部のような空間」をコンセプトに、空間が人の動きや感覚に自然に寄り添い、まるで身体の延長のように感じられるような親密で柔らかな建築を目指しています。現在の9号館には多様な用途が混在しており、それぞれが独立して存在しています。これらの用途を有機的につなぎ、身体的なスケールや動線を意識した空間構成を通じて、より統合された建築の在り方を提案します。
【提案2】
対照的な2つの空間を融合させることで、食堂以外の用途を拡張し学生にとっての新たな居場所を創出します。9号館の学食スペースは昼食時以外の時間帯に十分に活用されていない現状に対して、学生の多様な過ごし方に対応する場として再構築することで、大学生活をより豊かにすることができます。明るく開放的で、大人数が集まり、賑やかな雰囲気を持つ空間と暗く閉鎖的で、個人が静かに過ごせる空間という異なる性質の空間を共存させることで、9号館は食堂という枠を超え学生の多様なニーズに応える多機能な空間の提案です。


建築の在り方は、建物単体だけでなく、その周辺環境との関係性を深く考えることで大きく変化します。特に、敷地が目の前にあるという恵まれた状況を活かし、現地をよく観察しながら設計を進め解像度を上げましょう。スケッチの量が不足していることが多く見受けられますが、手を動かして描き空間への理解が深めることが大事というご指摘をいただきました。
次週はいよいよプレ発表前最後のエスキスとなります。本日の指摘を丁寧に振り返り、設計の意図や空間構成をより明確にするとともに、大学院生としての視点や深みを持った提案へと昇華させていきましょう。