2024年7月20日(土)、ビルディング・ワークショップの第14回目の授業が行われました。最終回となる今回の授業では、各グループ制作物を完成させてキャンパス内に配置し、実際に利用し、利用後には解体するという建築生産のプロセスを体験します。
全グループの制作物を紹介します。
みこしグループ「Matchang up」
茶事において室町時代から主人が客をもてなすために使用される「茶室」という空間をベースに、神輿というシンボリックかつ敷地に縛られないフレキシブルな機能を組み合わせることで、より現代的なマッチングの場として人目を惹く新たな茶室を製作。
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チームA「ホキ水荘」
フランク・ロイド・ライトの「落水荘」から着想を得て、水の上で佇むことのできる什器を作りたいという思いから始まったチームA。検討を進める過程で、実在する建築物の縮小版を製作することとなり、片持ちの構造であることに加えてベンチとして活用できそうな造形の「ホキ美術館」を選定して1/10スケールで再現。片持ちとなっている部分は水の上で過ごすことのできる大きな什器を製作。
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R tree「夏のかまくら」
あまり活用されている印象のない芝生広場をハッキングすること。Shopbotを用いて木材を切り出し自由曲面の「なにか」をつくること。この2点は授業開始当初から決まっていたR treeグループは、7月下旬の暑さのなかでも芝生広場が憩いの場となるような雪国の風物詩「かまくら」をイメージした作品を制作。
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おてんこ「さぼてん」
金沢八景キャンパス内でもとくに歴史が長く老朽化が見てとれる9号館をいかにして彩るかという課題を設定してスタディしていく過程で、テラス部分の茶色のタイルが砂漠にみえるという気づきから殺風景な砂漠を彩る「さぼてん」のオブジェを3メートルを超える高さで製作。
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本年度のビルディング・ワークショップは、Shopbotの導入によって木材加工の幅が大きく広がり、その特徴を生かした作品が揃いました。
学部2年生にとっては、複数人でプロジェクトを進めていくという経験が初めてで思うようにいかない場面も多々あったと思いますが、この授業で得た経験を生かせるようにこれからの大学生活にも積極的に取り組んでいってください!
TA:飯濱