2024年6月15日(土)、ビルディング・ワークショップの9回目の授業が行われました。
今回の授業も引き続き積算を行い、必要な材料の選定とその材料費の総額を出すことが目標となります。
先週の時点で大まかな積算は完了していますが、各グループ施工に向けた具体的な積算が未完了のため、部材間の接合部の構造やその接合部材の形状等細かな検討を行いながらその箇所に必要な部材の積算を主な作業として行いました。
あるグループは、これまでより大きな縮尺の模型を作成している過程で部材同士をどのように接続すればよいかという問題点に気が付き、その箇所の検討を模型によって行っていました。1/1スケールの制作物として完成させなければならない本授業では、どのように構造のデザインで成立しうるのかという細かなディテールのデザインをしなければなりません。スケッチや3Dモデリング上では成り立っていた形状であったとしても、実体として成立しうるかという検討を行うには、3Dモデリングや図面の作成と並行して模型という3次元の実体として捉えながら検討を進めることがとても重要となります。
また、あるグループは木材同士を組み合わせる箇所の切り欠き部分の寸法の検討を行うために、実際に使用する厚みの合板を異なる寸法でいくつか切り出して実際に組み合わせてみながらスタディを行っていました。部材を組み合わせようとする際、建築模型の作成時とは異なり接合部の寸法が1mm異なるだけでも木材同士を接合することはとても難しくなります。実際の材料に触れながら細かな寸法の検討を行うという経験は学生たちにとって従来の設計課題では得ることのできないとても良い経験になったと思います。
授業の最後には、各グループ加工図の作成と合わせてほとんどの積算を完了することができました。来週には、本格的な施工に向けてモックアップを作成するなど実物大スケールで検討を進められるように頑張ってください!
TA:飯濱