すまいデザインスタジオ1

第10回 設計③(中間発表)

2024/06/18

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担当:粕谷淳司、小形徹、三浦秀彦

 

すまいデザインスタジオ1、第10回目の授業です。本日は、設計課題の中間発表が行われました。学生たちは全員、持ってきた図面や模型、スタディなどを机の上に広げ、自分の設計でどのようなことを考えてきたのかを発表し、先生方から講評をいただきました。

学生の発表を聞いていて、テーマがはっきりしている人、暮らし方のイメージができている人とそうでない人に差が出てきたように感じました。講評の中で、部屋の大きさが大きすぎるのではないかという指摘も多くあったと思いますが、人がそこで何を見て、何をするのかなど、そこでの過ごし方のイメージをさらに膨らませることによって、高さや幅などの寸法や素材の決定につながっていくはずです。

どの学生もとても良い考えや独自の視点を持っていて、これからさらに提案が良くなる可能性を感じました。そのイメージをかたちに落とし込むためには、スタディの方法も非常に大切になります。一度で模型や図面を完成させるというより、模型を惜しみなく分解しながらその時々の様子をよく観察したり、トレーシングペーパーを何枚も重ねて図面の検討をしたりなど、たくさん手を動かしてスタディを進めてほしいです。

また、外部との関係性をよく考えてほしい、と多く指摘がありました。対象敷地である湘南国際村のコンテクストやそこに行って自身が感じた様子との関係性、斜面に対して埋まっているのか上がっているのかなど、考えなければならない部分がたくさんあるはずです。計画が建築のみで止まることなく、その計画が周りから受ける影響、周りに与える影響を考えることで、この場所ならではの設計ができると思います。

次回からもエスキスが続きます。今回の中間発表で、考えていることを言葉で説明できても、表現が追い付いていないという学生も多かったと思います。今回先生方からもらった多方面からのアドバイスをもとに、次回はそれをかたちにしてきましょう。言葉は良くも悪くも広がりを持ちます。例えば一言で「柔らかい」と言っても、それを空間のかたちで表現するのか、素材で表現するのかによって、全く異なるイメージが生まれると思います。自分が思い浮かべているイメージを一体どの表現方法で実現させることができるのか、たくさんの案を試してみてください。ここからが設計の踏ん張りどころです。頑張りましょう!

TA:荻尾明日海


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