建築環境・設備実験

第10回 換気の実験(炭酸ガス法)

2024/06/18

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6月18日は第10回目の建築環境・設備実験(換気の実験)が行われました。

2回目の実験では「呼気中のCOを用いた換気量測定(炭酸ガス法)」を行い教室の換気量を実際に測定する方法を学びました。今回行う換気量測定法は炭酸ガス法と呼ばれる、室内と室外の炭酸ガス(CO2)濃度の差を測定し計算によって対象室の換気量を求める方法になります。

測定にあたり、測定方法、換気量の計算方法に関する講義を受けた後CO2濃度計を用いて測定をしていきます。学生には1分間隔で室内CO2濃度を確認してもらい、少しだけ窓を開けた状態で約27分間計測を行いました。計測を行いながら呼気中のCO2が空間に溜まり、濃度が上昇していく様子を目で見て体感してもらいました。

  

測定後は、大沢記念建築設備工学研究所内にある空調設備実験室へと移動しPIV(粒子画像流速測定法)と呼ばれる手法を用いた気流解析を見学しました。羽根のない扇風機から噴き出してくる気流に細かな粒子状のスモークを散布し、レーザー照射することで可視化するといったことを遠藤研究室の大学院生・学部4年生に実演してもらいました。実際の解析ではこの後、高速度カメラを使って撮影した粒子画像をコンピューター上で解析・処理し、測定断面における風速ベクトル分布等を求めます。

見学後は再び教室に戻り、先ほど測定したCO2濃度の結果から換気量の計算を関数電卓を用いて行います。換気量を求めるには、仮定した換気量の値を使って計算式を解く必要があるため、そこに各自が予想した換気量を当て嵌めながら、仮定した値と得られた値が誤差率10%以下となるように繰り返し計算を行います。誤差率10%以下に苦戦しながらも全員が時間内に換気量を導いていました。

「換気の実験」は以上となります。2週間の中で、目で見て体感したことで日常生活における空気環境への理解を深めることができたのではないかと思います。

再来週のレポート提出に向けて、学んだことをまとめ、振り返りながら考察・意見・感想等をまとめましょう。

SA 北村


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