担当:粕谷淳司、小形徹、三浦秀彦
すまいデザインスタジオ1、第9回目の授業です。本日は2回目のエスキスです。前回に引き続き、授業の前に同じ敷地での小形先生による設計を展示していただきました。この課題では、最終的に図面や模型を1/30程のスケールで表現することが求められています。小形先生の図面も1/30のスケールであったことから、テクスチャや家具などをどこまで細かく描き込めるか、大変参考になったのではないでしょうか。
小形先生から、「ちいさな空間」の時に手を動かしながら考えることが大切であったように、図面においても描きながら考えることが大切だと話がありました。最初からCADなどでカチッとした線を引くのではなく、まずは手描きで描き始め、何度も線を引き直すことで空間に入り込むことができ、自分がそこにいる実感が湧いてくるかもしれません。
前回のエスキスでの先生方からのアドバイスを受け、「ちいさな空間」~「分析と展開」で得た発見や、そこでの様子をかたちに落とし込めている学生が増えた印象でした。模型やスケッチの量も増えていて、たくさん考えてきたことが伝わり、先生方もイメージがしやすくなったと思います。自分が設計に取り入れたいイメージや、自分がしたい暮らし方、誰と何と暮らしたいのかなど、自分の提案に軸を持った学生が増えたこともとてもよかったです。
一方で、イメージを形にする際、それをどのように実現させればよいか、構造などのハード面でつまずくこともあるかもしれません。そんな時は、似たような事例を参照し、積極的に学び取り入れることも大切です。
次回は中間発表です。今回のエスキスで、模型から進めるか、図面を描き進めて考えていくかなど、それぞれ進め方の方向性が見えてきたと思います。どのようなアプローチで進めたとしても、それぞれが辿り着く魅力的な表現方法が存在するはずです。
また、次回の提出物として、図面や模型などの指示がありましたが、発表=完成した物という訳ではないと先生方から話がありました。中間発表はあくまでも設計の通過点です。次回、計画の全体像を表現することは必須ですが、それまでに答えが出なかったとしても、手を動かしスタディを続ける事が非常に重要になります。提出物の丁寧さ以上に、考え続けるということを意識し取り組んでみてください。
TA:荻尾明日海