担当:粕谷淳司、小形徹、三浦秀彦
すまいデザインスタジオ1、第8回目の授業です。本日から、設計課題のエスキスが始まりました。授業の最初に、同じ対象敷地での小形先生による設計を教室内に広く展示していただき、説明を受けながら全員でそれを見て回りました。たくさん並べられたドローイングや図面からは、表現方法やスケール感など参考になる点が多くあったと思います。エスキスの合間にそれらをじっくりと眺め、時間を有効に活用している学生が多くみられました。
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本日は、先生方とTAが2人1組に分かれ、1人ずつ個別エスキスを行いました。敷地模型を持参している学生が多く、その積極的な姿勢が周りの学生にも刺激を与えていたと思います。敷地模型をつくることで、敷地図を見るだけや見学しただけでは把握しきれなかったイメージが浮かび上がってきます。斜面に対し建築がどう立ち上がるのか、斜面との関係を考えながら設計することも非常に重要になります。
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また、「ちいさな空間」、「分析と展開」で得たイメージや言葉を設計へ発展させようとしている学生が多くみられたものの、まだそのつながりが少し薄い印象を受けました。「分析と展開」での作品やそこでつかんだ感覚の中に実は大きな設計のヒントがあり、展開できる可能性が秘められているかもしれません。自分の作品に対して何かイメージを持った場合、作品のどのような点からそう感じられたのか、振り返り考え、そこからさらに分析・展開を続けていけると良いと思います。
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前回までの課題で、「やってみて、変えて、考えて、を繰り返す」というサイクルが非常に大切であると何度も話があったはずです。考えたことに対して一つの案に絞りエスキスに持ってくるのではなく、その案に至るまでに作ったたくさんのスタディモデルや適当に思えるスケッチなど、考えた過程もエスキスの貴重な材料になります。設計においても、たくさん手を動かし試すこと、考えること、という「過程」はとても大切です。そのサイクルを設計に入ってからもぜひ続けてほしいと思います。
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次回は2回目のエスキスです。今回先生方から指導されたことを受け、自分がどのようなアプローチで進めるべきか、考えながら取り組んでみてください。
TA:荻尾明日海