まちづくりデザインスタジオ2

第14回 第2課題 最終提出・講評会

2024/02/01

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【担当】黒田泰介、兼弘彰、戸田啓太 TA:小嶋竜也

2024年01月23日(火)、まちづくりデザインスタジオ2の第14回目の授業が行われました。今回は3ヶ月にわたって取り組んできた、幸保邸のレスタウロ(再生計画)の最終提出と講評会です。

学生たちは発表5分、質疑応答5分の計10分間で発表をしていきました。ホワイトボードにコンセプトシートや図面を貼り、机に1/200の周辺模型と1/30の詳細模型を並べて、自分の提案を説明しました。

以下、提出された学生の作品を紹介します。

 

221N1002 荒井 大芽 「浦賀の抜け道 道の駅 幸保」
浦賀駅から各歴史的建築物をめぐる3.4kmの街歩きのプログラムの休憩所として利活用。
母屋と石蔵の2階を吹き抜け空間とする事や2つの建物間の壁を無くすことで、足湯に通じる目線を意識している。

 

221N1038 桑原 美幸 「騒がしい本屋」浦賀の日々の穏やかな風景の中に活気を感じるが、年齢層を超えた関わりが無いと感じ、自然に関わりを持ち、にぎやかな空間として利活用。アスレチック要素を取り入れ、コミュニケーションが自然に生まれるような環境を作っている。

 

221N1059 鈴木 大翔 「浦幸 ~多目的なまちづくり拠点~」

浦賀の特産品と歴史を伝える多目的な拠点として、利活用。主なターゲットを浦賀に訪れる外国人観光客にして、歴史的建造物の観光案内や物販により浦賀の魅力を伝える計画になっている。

 

221N1077 田中 妃亮 「静と動 ~浦賀の地域拠点として~」
自らの経験と実測時に行った母屋と石蔵の感じ方から、人が集まりコミュニティに形成する場所へと利活用。母屋をにぎやかな空間、石蔵を静かな空間と決め、訪れる人の気分によって使い分ける事が出来る計画になっている。

 

221N1085 中根 崚 「交流するブックカフェ」
西浦賀の特徴として、公共施設が少なく高齢化が進んでいる事から、多世代が交流する活気の場所へと利活用。年齢ごとに利用方法を仮に設定し、母屋と石蔵の空間を設定していっている。

 

221N1090 並木 大智 「東浦賀のいえ」
多世代の人が使える地域の交流と様々な学びの場として利活用。子供たちが勉強する空間と曜日ごとに異なるイベントを行っている活動空間によって、地域の交流だけではなく来訪する外部とのつながりを図っている。

 

221N1101 原 陽茉莉 「暮らし継ぐ浦賀の可能性」
地域住民の日常とSocial Good(地球環境や地域コミュニティなどの「社会」に対して「良い影響」を与える活動や製品、サービスの総称)な空間の両方として利活用。暮らしの要素として4つを設定し、それぞれで良い影響を与える空間となっている。

 

221N1106 廣野 理子 「小路」
敷地調査から、住宅街だが暗い夜になると地域を照らす役割が少ないと感じ、照らす役割を持つとともに、まちの寄り合い場として利活用。2つの空間を設定し、流動的な動線の繋ぎによって、様々な景色を演出している。

 

221N1118 松岡 秀磨 「食と歴史の育み」
元の幸保邸を活かし、来訪者が歴史を感じられるように利活用。母屋は地域住民のくつろぎの場所として、石蔵は浦賀の歴史の資料館として街づくりとして計画している。

 

221N1119 馬渕 脩 「まちの談話屋」
実測に行ったときに感じた事と地域住民の声から市民交流の方法として、「談話」を取り入れた利活用。敷地内のいくつかの空間で談話する計画になっている。

 

221N1129 八木橋 翔太 「つなげる公民館 K PLAZA」
現地である浦賀に行ったときに、地域の人々の愛着があると感じ、様々な人の出会いがある憩いの場として利活用。地域住民の集会や会議などの日常的な空間に来訪者の宿泊を近接し交流を図る計画となっている。

 

218N1040 小田島 良知 「浦賀パークハウス」
浦賀の敷地の表と裏にある山と海をつなぐ結節点として利活用。周辺の自然を繋ぐだけではなく、地域住民と来訪者の繋ぎも意識して計画している。

 

221N1034 北沢 龍馬 「collective house ~浦賀から始まる芸術祭~」
敷地がある西浦賀だけではなく浦賀ドックがある東浦賀も取り込み、一つのスポットとして芸術を製作・展示する空間として利活用。無名の若手アーティストをターゲットに設定し、敷地内で様々な展示方法を計画し、浦賀を芸術で盛り上げようとしている。

 

221N1054 柴田 和希 「昔、懐かし邸」
街を「帰る場所、心の在り所」として利活用。街の活性化として笑いとコミュニケーションを生む「落語」を用いている。共通の習慣と密接なコミュニティの2つを形成する計画となっている。

 

221N1055 島田 瑛斗 「ふらっと立ち寄る海の外」
海外の観光客と地域住民をターゲットとしたホステルとして利活用。海外観光客の人気として昔ながらの家の造りを活かして、宿泊と交流できる空間として計画されている。

 

221N1058 菅野 樹保 「終点の土産酒屋」
幸保邸がもともと米問屋であることから、米が原材料である日本酒と地酒を保存、販売する酒屋として利活用。歴史的建造物が多くある浦賀の観光の締めとして計画している。

 

221N1071 高橋 志帆 「時が流れる場」
歴史という過去から現在について話し合い、未来につなげていく「時の経過」を意識した利活用。母屋と石蔵の空間を「過去、現在、未来」の3種類に設定し、それぞれで交流を図っている計画になっている。

 

221N1098 馬場 優圭 「開浦賀」
地域住民の様々な世代の交流場所として、利活用。流れるような動線による緩やかなつながりやゆとりある空間によって、憩いの場だけではなく交流が生まれる場として計画している。

 

221N1037 久留宮 渚 「町と人が創るコモンリビング」
ターゲットを幸保邸の周辺に住む住民や通行途中に幸保邸がある人を設定し、第2の家のように寄りたくなるような空間として利活用。設計した空間を用いて、住民一人一人がにぎやかで楽しい時間を過ごしてもらえるよう計画している。

学生たちの発表後、各先生方から総評を頂きました。
戸田先生:全体的にアイデアとしては良かったがもう一段階欲しかった。一回、仮模型をつくってみて、練習するのが良いと思う。

兼弘先生:設計物にどう向き合っていったかが必要。機能を早く決めて、詳細を具体的に決めていった方が良いと感じた人が多かった。

黒田先生:講評で指摘された点を修正した上で、作品を自分のポートフォリオ(作品集)に収めておくこと。古民家の空間の特徴を新たなプログラムに活かすためには、より工夫が必要。

1月30日(火)に浦賀コミュニティセンターで発表、また建築展に選ばれた優秀作品は、
桑原 美幸「騒がしい本屋」
田中 妃亮「静と動 ~浦賀の地域拠点として~」
廣野 理子 「小路」

半年間、浦賀にある「幸保邸」を対象に実測から図面を起こして、自分の再生プログラムを提案する課題、お疲れさまでした。自分も手探りで上手く答えられなかった所が多くある事は反省しています。研究室に配属される4年生では、研究室活動だけではなく、卒業設計もしくは論文が待っています。大学4年間の集大成としての成果物になります。ぜひ自分のスキルを活かして、最高の作品を作り上げてください!

TA:小嶋


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