2023年10月26日(木)「住宅設計スタジオ」の第五週の授業が行われました。
今週は設計段階の二回目のエスキスです。今週もローテーションで前回と異なる先生にあたるようにエスキスが行われました。多くの学生が自分の提案のコンセプト、敷地内での建物の密度感を表れるボリューム模型を持ってきて先生と話しましたが、コンセプト段階で止められ、建物の形やボリュームがまだ考えられない学生もいました。
設計手法として、コンセプトを決まってから形を検討する方法、逆パターンの、形からコンセプトの抽出との方式もあります。コンセプトの検討段階で詰まったら、手を動かして、模型を作ったり、スケッチをしたりすると、コンセプトが自然に生み出せると思います。また、初期設計の段階では、アイデアが詰まったら、事例を調べることもアイデアの展開に役に立ちます。ぜひ迷ったままで止まらずに、手を動き出して、設計を楽しんで進みましょう。
エスキスの後、来週の「コンセプト発表会」に向かって提出物の説明がありました。発表はその前の敷地コンペと同じかたちで、一枚以上のA1サイズのボードで発表します。
コンセプトの発表会であるので、しっかりコンセプトを整理し、ボードでまとめましょう。コンセプトには社会的コンセプトと空間的コンセプトがあります。社会的コンセプトは今回の提案が解決しようとする社会課題のことです。空間的コンセプトは建物自体、また内部空間のコンセプトです。その二つの方向からコンセプトを考え、まとめましょう。
自分の考え(コンセプト)をかたちにすることより、コンセプト模型は出ます。模型からには、思考過程以外の他の可能性が出てくるかもしれないので、ぜひ模型化して、提案の検討を進みましょう。設計提案の模型については、模型自体が敷地に、はがして置けるような模型を作ることが望ましいです。寸法は1/200で、ボリュームとして、敷地の一部まで伸びる、建物の密度を表現できる模型を持参して下さい。
今週は二回目のエスキスで、住宅内部の提案を持て来る人が少ない印象ですが、住宅設計として、内部のプランを検討することもとても重要です。室内の動線、住宅内部の生活するときのイメージ、それらを想像しながら設定して、ユニットの提案も考えましょう。
授業のスケジュールを見ると、設計段階では、6週間の時間しかなくて、3週間は基本設計、3週間は細部設計になります。来週までの基本設計の段階では、建物のボリューム、容積の計算、それとコンセプトの決定を完成しないと、細部設計の3週間には間に合わないことになります。焦らずに、各段階の目標をちゃんと完成して、良い作品を目指して、楽しんでやりましょう。