建築設計製図I

第14回 透視図法

2023/07/20

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2023年7月20日(木)「建築設計製図Ⅰ」の14回目の授業が行われました。

 自作模型の作図は終了し、今週は、立体空間表現のひとつである透視図法の作図を行います。

授業の初めに、渡部先生から「透視図法」に関するミニレクチャーがありました。

「透視図法」は「消失点を決めて、そこへ集まる線を基準に描く」ことで空間の遠近感を表現する図法です。消失点の数より、一点透視法、二点透視法、三点透視法があります。一点透視図法は、消失点を一つ決めて、すべてのものがそこへ収束するように描く透視図法です。二点透視図法は、消失点を2つ決めて描く透視図法です。三点透視図法は消失点が3つあります。二点透視図法の消失点の上または下に、三つ目の消失点を加える事で、アオリやフカンを表現する事ができます。

今週の課題は、「1点透視図の練習」と「2点透視図の練習」です。

 作図の手順を簡単に記しておきます。

P.P.  : 投影面   S.P.  : カメラの位置   H.P.  : 水平線

一点透視図:① 平面図の各端点から垂直な補助線、断面図の各端点から水平な補助線を引く→② S.P.から垂直な補助線を引き、H.L.と交わる点がV.P.となる→③ ①の交点からV.P.に補助線、平面図の各端点からS.P.に補助線を引く→④ ③のS.P.への線とP.P.の交点から垂直線を引く→⑤ ④の線と③のV.P.への線の交点をつなぐ→⑥ 同様にして、内側と奥の面を作成する

二点透視図:① S.P. から前面の2辺に平行な補助線を引き、P.P.の交点から垂線を描く。H.P.との交点がV.P.(消点)となる→②前面の辺をP.P.まで延長しP.P.の交点から垂線をかく→③断面図の各端点から高さを示す水平な補助線を引き②の垂線との交点とV.P.をつなぐ→④平面図の前面各端点からS.P.に補助線を引き、P.P.との交点から垂線を描く→⑤ ④の垂線と③の線から手前の角の高さが分かる→⑥前面を描く→⑦前面かく頂点からV.P.に補助線を引く→⑧平面図の奥の点からS.P.に補助線を引き、P.P.との交点から垂線を描く→⑨側面を描く→⑩V.P.と単点をつなぐ補助線から上面を描く→⑪平面図の内側奥の点からS.P.に補助線を引き、P.P.との交点から垂線を描き、位置を決める→⑫内側の面を描く

講義の終わりに、小さいテキストの配布がありました。このテキストは「建築設計製図Ⅰ」の講義でこれまで取り組んできた課題に関する配布物が集約されています。各種類の図面の作成ガイドも記入されているので、今後の設計課題で困った際には、このテキストで復習してみてください。

 続いて、全教員から、講義についての振り返りがありました。先生方から、今後の設計課題について、最後まであきらめずに課題に取り組む学生の作品は、素晴らしいものが多いので、提出前まで最大限の努力を心掛けるようにとのアドバイスがありました。

 夏休み中には、時間を有意義に使い、名建築や建築に関する展示会などを見に行き、実際に建築の良い点を自分の目、自分の体で体験して下さい。

今週は最後の授業になりますが、次週、2023年7月29日(木)の12:30~13:00の間にスケッチブックと未提出の課題図面を全て提出してください。

 良い夏休みを過ごしてください。

TA:程、岩壁 


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