担当:中津秀之、柳澤潤
専任教員:黒田泰介、古賀紀江、粕谷淳司、酒谷粋将
非常勤講師(建築家):高橋潤、岡路明良、針谷將史、納谷学、Sebastian Gross
助手:村山徹、Yap Minwei
TA:黒柳静希(M2)、村瀬巧(M2)、村田錬太郎(M2)、寺山宇洋(M1)
2023.06.19(月)3,4講時目「建築・都市デザインスタジオ」と「すまいデザインスタジオ」の合同授業「総合デザインスタジオ」の第10回目が行われました。新型コロナウイルス感染症拡大防止対策として、自然換気、ソーシャルディスタンスが徹底されました。
この授業では、トラック1~6までの6つのトラックに分かれて行われる授業です。各トラックに複数人の教員が付き、課題が出されます。
下記各トラックの授業様子です。
<トラック1>
担当:高橋潤、中津秀之 TA:村瀨巧
2023.06.19(月)、第10回目の授業が行われました。本日はトラック内中間発表が行われました。
学生たちはプレゼンボードや模型を用いて一人ずつトラック1全員の前でプレゼンを行いました。
どの学生もプレゼンボードや模型を持って来ていましたが、コンセプト模型や「とりあえず立ち上げてみた」というような模型が多い印象でした。
プレゼンテーションで話しが長く、要点がまとまっていない学生が多い印象でした。プレゼンがあるときは質疑応答があることを頭に入れて、対象敷地がどんな敷地でどんな課題を抱えているか、その課題に応えるためにどのような提案をすべきかを簡潔に話せるように事前にまとめて台本を用意しておくことをおすすめします。
エスキスとしての授業は残り2週となり、その後は班内講評、全体講評と続きます。まだまだプランも形も具体的にできていない学生が多いので、さらに励んでいって欲しいと思います。
(TA:村瀨巧)
<トラック2>
担当:納谷学、村山徹 TA:村瀨巧
2023.06.19(月)、第10目の授業が行われました。本日も前回に引き続き設計課題のエスキスを行いました。
今週も前回同様先生方が二手に分かれ、全ての学生がそれぞれの先生と一回ずつエスキスを行いました。
今週は三浦を対象敷地に、敷地から15分以内の場所にある物だけで作るなど、いくつかのルールを設けて提案を考えている学生がいました。大中小と様々な大きさのビニールハウスの骨組みを用いて工房やカフェ、観光案内所などを設けてここでしかできない体験を、観光客だけでなく地域に住む人も利用できる拠点となるような提案でした。
プログラムや形のルールなどはできているため、さらにブラッシュアップした提案が楽しみです。
今週は前回よりも模型を持って来ている学生が増えましたが、まだまだ形まで考え切れていない学生が多い印象でした。班内講評まで残り3週です。一度のエスキスで上手く形ができることはなかなか難しいため、次回には全員が図面や模型を持ってくることを期待します。
(TA:村瀨巧)
<トラック3>
担当教員:岡路明良、TA:寺山宇洋
2023年6月19日、第10週となる本日は個別でエスキスチェックをしました。前回の授業ではトラック内で中間発表を行い、子安に対する問題意識から設計に繋げるテーマを発表しました。先生から学生一人一人にアドバイスをしていただき、今回から具体的な設計のエスキスに移っていきます。
住民は路地空間を自らの領域と捉え、様々な使い方をしている事が魅力的である一方、それを外部の人が見ると、子安に対してネガティブなイメージとなるかもしれません。その認識のギャップを活かして設計している学生は、路地空間の分析として道の幅や隣接する住宅との関係から行われる活動が異なることを調べ、それがどのような形として表すべきかをエスキスのヒントにしていました。
全体的な印象としては、子安エリア全体を設計対象として計画している学生がほとんどなので考える量や情報量の多さに悩み、スタディするのに時間がかかっている印象です。
今回のエスキスではスタディしてきた模型を使って形の検討をし始めましたが、周囲との高さ関係や子安の住宅の密集具合がより可視化され、平面で考えるだけでは見えてこなかった関係が出てきました。
また授業後も残り、教員にエスキスの指導をお願いする学生も見られるようになりました。
授業の最後に、次回は自分が提案する敷地全体の配置図・平面図・断面図と各自スタディ模型を持ってくることが課題として出されました。
残り2回のエスキスです。具体的な設計のスタディを進めていきましょう。
TA:寺山宇洋
〈トラック4〉
担当:Sebastian Gross+Yap Minwei TA:村田錬太郎
第10回 トラック内中間発表
今回は、中間発表です。A1のプレゼンシートと模型を使いながら発表しました。
授業も第10回となり、学生それぞれの個性あるアイデアが固まってきました。
「商店街に点在する空き家を使って、サブスクリプション型のサードプレイスをつくる提案」や、「廃棄された木材を使って、銭湯など地域に還元させるシステムをつくるための工房とサードプレイスの提案」など、現実性のあるアイデアにもなってきています。
一方で、具体的な設計を始めている学生はまだ少なく、かたちのスタディ量も少ないです。
与えられた課題を、かたちにすることが建築の楽しいところであり醍醐味だと思います。
案がどれだけ面白くとも、建築というモノをつくる以上はそれをイメージできる魅力的な空間表現をする力がなければ、誰も説得することができません。
中間発表ということもあり、設計に入るまでのプロセスに一区切りついたと思います。
とにかく手を動かして、かたちへ飛躍しましょう。
(TA:村田錬太郎)
<トラック5>
担当:針谷將史、柳澤潤 TA:黒柳静希
6月19日(月)総合デザインスタジオ第10回目の授業が行われました。今週は第二課題の中間発表になります。各自発表5分、講評10分を目安に進歩状況を共有する発表を行いました。提案内容をいくつか紹介します。
・掲示板が新たなスモールインフラになると感じ、ガラスで掲示板を作成。S字にうねるガラスがきれいな光を作り出し、紙媒体の魅力を都市に対してストレートに表出させる提案
・先生のコメント:ガラスの掲示板の一部が庇になっているなど、空間的な広がりを作り出すとより良くなる。足元のデザインを慎重に考えながら設計を詰めて欲しい。
・グリーンインフラをテーマに、都市に緑を侵略させるべく、渋谷に500mm×500mmの直方体の突起物を構築し、その間を緑で埋めていく提案。
・先生のコメント:日光の入射角や突起物の高さによって生まれる場所性に応じて、植栽の種類まで詰めるところまで提案すると良い。
・体験インフラと題して、追浜地区の丘陵に10ヶ所の休憩所を設け、丘陵の獣道に見え隠れする「横須賀の風景の魅力」を地域の人も感じさせる提案。
・先生のコメント:「獣道のリノベーション」で全体が構築されるというアプローチの方が、その場所にある道の特性を尊重できる。
最後に総評として先生方から、場所選びは面白いが、トラック5のテーマは「スモールインフラ」が「キャピタルインフラ」を上回るので、身体的なスケールの重要性を訴えかけるために、スモールインフラという概念をもう一度考えて欲しいという意見をいただきました。
最終発表も近づき、模型や図面のスケールも大きくなってきました。この調子で最終まで走り抜けましょう。
TA:黒柳静希