換気の実験2

「換気の実験」第2回目の授業では、呼気中のCO２を用いた換気量測定(炭酸ガス法)を行いました。教室の換気量を実際に測定する方法を学び、呼気中のCO２が空間にたまり、濃度が上昇していく様子を目で見て体感することを目的としています。

測定にあたり、CO２濃度計を自分たちの呼気が直接かからない位置に設置し、最初に外気濃度を測定しました。続いて、窓を少し開けた状態で、受講生が教室内の濃度を1分毎に計35分間測定しました。測定と並行して、遠藤先生による測定方法や換気量の計算方法等に関する講義を受けました。

測定後は大沢記念建築設備工学研究所内にある空調設備実験室でPIV（粒子画像流速測定法）による気流解析の見学をしました。羽根のない扇風機から噴き出してくる気流に細かな粒子状のスモークを混同させ、レーザーを照射することで肉眼では捉えることができない空気の流れを確認しました。実際の解析ではこの後、高速度カメラを使って撮影した粒子画像をコンピューター上で解析・処理し、測定断面における風速ベクトル分布等を求めます。この手法は研究や調査をする際に非常に有効です。

見学後は再び教室に戻り、関数電卓を使って先ほど測定したCO２濃度の結果から換気量の計算を行います。換気量を求めるには、予想した換気量の値を使って計算式を解く必要があり、出た値と予想した値の誤差が小さくなるまで何度も繰り返し計算を行います。一筋縄ではいかない計算に苦戦しながらも、全員が時間内に換気量を導いていました。

「換気の実験」は以上となります。この2週間で日常生活における空気環境への理解を深めることができたのではないかと思います。

再来週はレポート提出です。今回学んだことを再度振り返り、測定・分析した結果の整理、考察・意見・感想等をまとめましょう。

TA　須田