総合デザインスタジオ

第9回 エスキス

2023/06/12

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担当:中津秀之、柳澤潤

専任教員:黒田泰介、古賀紀江、粕谷淳司、酒谷粋将

非常勤講師(建築家):高橋潤、岡路明良、針谷將史、納谷学、Sebastian Gross

助手:村山徹、Yap Minwei

TA:黒柳静希(M2)、村瀬巧(M2)、村田錬太郎(M2)、寺山宇洋(M1)

 

2023.06.12(月)3,4講時目「建築・都市デザインスタジオ」と「すまいデザインスタジオ」の合同授業「総合デザインスタジオ」の第9回目が行われました。新型コロナウイルス感染症拡大防止対策として、自然換気、ソーシャルディスタンスが徹底されました。

この授業では、トラック1~6までの6つのトラックに分かれて行われる授業です。各トラックに複数人の教員が付き、課題が出されます。

 

下記各トラックの授業様子です。

 

<トラック1>

担当:高橋潤、中津秀之 TA:村瀨巧

2023.06.12(月)、第9回目の授業が行われました。本日も前回に引き続き設計課題のエスキスを行いました。

どの学生も前回に引き続きコンタ模型やコンセプト模型を持って来ていました。

ある学生は現在ある地形を切り取って内部に尾根を貫く建築を設計することで、多方面に繋がりを持たせることが出来るという提案でした。

どのように貫くのか、建築物を挿入する範囲全ての地形を切り取るべきなのか?などまだまだ考えなくてはいけないことは多くあると思いますが、次回に向けてさらにブラッシュアップして欲しいと思います。

コンタ模型(等高線模型)を作ることはとても時間がかかると思います。コンタにばかり気を取られてしまい、プログラムやコンセプトが固まっていない学生が多い印象でした。

「新建築オンライン」等を利用して自分がやりたいと思っている提案に近いものを見つけ出し、それを担当した建築家がどのようなことを考えてそのプロジェクトを進めて行ったのか自分なりに考察することで、自分自身のプログラムやコンセプトを固めることが出来る時もあります。一度「新建築オンライン」を見てみると良いかもしれません。

(TA:村瀨巧)

 

 

<トラック2>

担当:納谷学、村山徹 TA:村瀨巧

2023.06.12(月)、第9目の授業が行われました。本日も前回に引き続き設計課題のエスキスを行いました。

今週も前回同様、先生方が二手に分かれ、全ての学生がそれぞれの先生と一回ずつエスキスを行いました。

今週は今ある町内会に問題提起して、新たな町内会の在り方について考えている学生がいました。3つのキーワードから町内会に新たな機能を持たせた提案でした。

形としてはまだ敷地を選定している段階ですが、設計手法を考えたり、町内会に関するリサーチをしっかり行っていたりと、どのような形が出来上がるか楽しみな提案でした。

まだまだどの学生も進み具合が遅いように感じます。

プログラムやコンセプトに悩んだときは一度敷地模型を作ってみたり、コンセプト模型を作ってみると見えてくるものがあるかもしれません。

次回には少なくとも一つは模型があって、設計の段階に進めていることを期待しています。

(TA:村瀨巧)

 

<トラック3>

担当教員:岡路明良、TA:寺山宇洋

2023年6月12日、第9週となる今回はトラック内で中間発表を行いました。

現段階で計画している提案をピンナップ形式で発表しました。一人当たりの所要時間は15分(発表5分、質疑応答10分)です。

子安エリアは国道15号線に面していたり、通勤時に通る人が多かったりと様々な人が関われる立地にあることから、空き地や海岸沿いを使いコミュニティの場を作るという提案がありました。

取残されてしまった街をこれから先もあり続けるために、子安エリアの中に住む人と、外から来る人との関わり方に焦点を充てた提案から、木造住宅が密集している特徴や行動範囲を制限している海ぎわなど子安エリアの特徴に焦点を充てた提案がありました。

総評として、様々な要素があるエリアだからこそ、自分の提案に必要な要素を選び、何度もリサーチをし続けることで提案に深みが出てくるとアドバイスをいただきました。

また、次回までの課題として、全員、敷地模型とスタディ模型を持ってくことが言われました。

次回の授業は、エスキスチェックです。先生から受けたアドバイスを咀嚼して、自身の提案の発展に繋げられることを楽しみにしています。

TA:寺山宇洋

 

 

〈トラック4〉

担当:Sebastian Gross+Yap Minwei TA:村田錬太郎

第9回 グループエスキス

前回までの個別エスキスとは違い、今回は4人でのグループエスキスを行いました。またエスキスの待ち時間は、学生同士で案を共有し意見交換をしました。

今回、僕が学生をみていて感じたのが、銭湯リノベーションの難しさです。

模型をつくっている学生が徐々に増えてきていますが、ほとんどが銭湯の既存模型だけで、銭湯という形式性の強さに負けてなかなか手が付けられない状態が続いています。

銭湯の「男女が別であること」、「服を着ないこと」という制約は、コミュニティの場をつくるのには難しく、銭湯自体のデザイン(浴槽や洗い場)を別のテーマとして考えることになりがちです。

そんな形式を壊すような空間的操作やプログラムの提案が生まれると、現代でも通用する“銭湯”が生まれるかもしれません

一方で、機能としての銭湯を用いない“銭湯”を考えている学生も増えてきています。

敷地が具体的に決まり、その街への解像度が上がってくると、その場所の銭湯の必要性も見えてきます。その銭湯を生かすのか、全く違うモノをつくるのか、その場所によっても違うと思います。

まだまだプレゼンシートの情報量が足りないと先生からの指摘がありました。

模型やスケッチなど具体的な提案を持って来ましょう。とにかく手を動かしながら自分の提案を見ることが大切です。

(TA:村田錬太郎)

 

 

 

今週はトラック5の担当教員である針谷先生と柳澤先生からショートレックチャーをしていただきました。針谷先生からは、自身の大学院(横浜国立大学大学院、YGS-A)時代に経験したこと、思い通りに行かなかったことを含め、偶然起こったことをいかにしてチャンスに変えるかというお話をいただきました。柳澤先生からは、東日本大震災の時に建築家伊東豊雄さんを中心として発足した「東北みんなの家プロジェクト」について説明していただきました。具体的には、柳澤先生が建てた、「相馬こどものみんなの家」が竣工した後の使われ方を、実際の利用者の声の動画を交えながら説明していただきました。

 

 

<トラック5> 

担当:針谷將史、柳澤潤  TA:黒柳静希 

6月12日(月)総合デザインスタジオ第9回目の授業が行われました。今週は設計のエスキスチェック3回目として、前回に引き続き、内容をブラッシュアップしたものを、1人ずつ個別エスキスをしました。

大田区蒲田駅を降りてすぐに位置するアーケードを調査している学生がいました。「飲み屋」や「大人向け」といったイメージが先行する蒲田駅の周辺には小学校が三つもあるのに、学校帰りの小学生が気軽に立ち寄る場所がありません。そこで、アーケード内に寺子屋のような機能を持ち込み、大人の居場所であるアーケードに子どもを引き込む提案を考えていました。エスキスの中では、アーケードの屋根上が別世界のように見えることから、屋根上を子どもの居場所にしてはどうかという提案がありました。

具体的な案の提案になり、設計に困っている学生が多い印象がありました。そんな時は「最終成果物からの逆算」から作業日程を考えることが重要です。自分がしたい表現は何か、模型は1/1か1/50か1/200か、どのスケールで表したいのか、自分の頭の中を整理しながらまとめることを意識して、来週の中間発表に備えてください。

TA:黒柳静希


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