担当:中津秀之、柳澤潤
専任教員:黒田泰介、古賀紀江、粕谷淳司、酒谷粋将
非常勤講師(建築家):高橋潤、岡路明良、針谷將史、納谷学、Sebastian Gross
助手:村山徹、Yap Minwei
TA:黒柳静希(M2)、村瀬巧(M2)、村田錬太郎(M2)、寺山宇洋(M1)
2023.05.29(月)3,4講時目「建築・都市デザインスタジオ」と「すまいデザインスタジオ」の合同授業「総合デザインスタジオ」の第7回目が行われました。新型コロナウイルス感染症拡大防止対策として、自然換気、マスクの着用、ソーシャルディスタンスが徹底されました。
この授業では、トラック1~6までの6つのトラックに分かれて行われる授業です。各トラックに複数人の教員が付き、課題が出されます。
本日は授業の冒頭でトラック3を担当している、岡路先生と粕谷先生から全トラックの学生に向けたレクチャーをしていただきました。
岡路先生は鹿島建設の設計部にて高層マンションなどのハウジング系を担当しています。自身が担当した「横浜ディアタワー」「横浜ポートサイドプレイス」の事例に関してレクチャーしていただきました。
大きい建物を作るにあたり、関わる業界や人の数が増えていくため、様々な要望や条件の中で伝えるべき事を常に重要視することを心掛けていると、考えていることを解説していただきました。
粕谷先生からは研究室や自身の設計事務所で行ったプロジェクトのレクチャーをしていただきました。
研究室と共同で行った「ゼロエネルギーハウス」は50平米の小さな住宅で、一般的な住宅は大規模な発電所で作られた電力で賄うのに対して、このプロジェクトは、自分が暮らす範囲を太陽光発電や雨水を用いて住宅のエネルギーを賄う、2030年の暮らしを提案したものです。
これからの暮らしを考える学生たちにとって、参考になる事例をご紹介していただきました。
下記各トラックの授業様子です。
<トラック1>
担当:高橋潤、中津秀之 TA:村瀨巧
2023.05.29(月)、第7回目の授業が行われました。本日からは第二課題として設計課題が始まります。設計課題は8週間に渡って行われます。
第二課題の設計では、第一課題のリサーチの考察に基づいて、アーバン・トポグラフィ―と他者の関係に都市的/建築的介入をし、包括性や多様性を考慮しながら敷地の問題点を解決し新たな魅力や可能性を引き出す設計を行ってください。
(課題文より参照)
トラック1では1グループ3~4人で3グループになってエスキスを行いました。
髙橋先生と中津先生がそれぞれ1グループずつ講評するため、先生が来ていないグループは学生のみでの話し合いの時間となります。学生たちは先生がいない時間も積極的に話し合ってそれぞれの提案に対して意見を出し合っていました。
まだまだコンセプトを練り始めたばかりで、考えが曖昧な学生もいましたが、他の学生たちの提案や意見、先生方からの意見を参考に、第一課題で行ったリサーチを活かした提案を考えて欲しいと思います。
(TA:村瀨巧)
<トラック2>
担当:納谷学、村山徹 TA:村瀨巧
2023.05.29(月)、第7回目の授業が行われました。本日からは第二課題として設計課題が始まります。設計課題は8週間に渡って行われます。
トラック2では「まちを治す」という課題が出されました。
この課題では、これから社会に出て建築に携わるみなさんが町医者のような立場に立って、まちの良いところ悪いところを診断する目を養う思考能力と、それらに的確な仕掛けを加えられる設計能力を身につけることを目標とします。
(課題文より参照)
トラック2では納谷先生と村山先生がそれぞれ分かれてエスキスを行いました。
学生たちはそれぞれの先生と1回ずつエスキスを行うため、様々な意見を聞くことができ、濃いエスキスの時間になったのではないでしょうか。
まだまだ学生たちはコンセプトなどを決めきれていないと思います。悩んでしまったときは、第一課題で行ったリサーチを見返してみたり、設計課題の対象敷地に足を運んでみたりして、自分がどんな設計をしたいのか考えてみるといいかもしれません。
また、先生方から頂いたアドバイスを思い返したり、他の学生に意見してもらうことも良いと思います。
授業はまだ7回ありますが、次回はコンセプトなどが決めきれるようにして欲しいと思います。
(TA:村瀨巧)
<トラック3>
担当教員:岡路明良、TA:寺山宇洋
2023年5月22日、第7週となる本日の授業から第2課題の設計が始まります。
第1課題のリサーチから各自が考えてきたコンセプト、プランを基にエスキスチェックをしました。
全員が一つの机に集まり、一人一人が先生と個人エスキスをしました。周りの学生たちは話を聞きながらメモを取ったり、学生同士で議論する様子が見られました。
第1課題のリサーチは真剣に取り組み、子安エリアの様々な要素が発見できた一方で、多くの学生がリサーチを整理出来ていないために、自分たちの設計の手がかりとしては、上手く使えていない印象でした。
漁村ならではの魚を通じたコミュニティや文化、建物の使われ方などリサーチの気づきや考えていることを、スケッチを交えて書き並べている学生が見られました。
周囲の街が更新されていくのに対し、更新されず空き家が増えているこのエリアを、どのように、漁港が栄えていた頃の活気ある街に蘇らせることが出来るか、それこそが重要なポイントになると思います。
授業の最後に、来週までの課題として対象敷地を含んだ周辺の全体計画を考えてくることが指導されました。リサーチを通して分かったことを疑ってみましょう。なぜそうなっているのかに疑問を持ち、調べることで設計へのヒントが見えてくると思います。
TA:寺山宇洋
〈トラック4〉
担当:Sebastian Gross+Yap Minwei TA:村田錬太郎
第7回 個別エスキス
今回から具体的な提案に入ります。模型やスケッチ等を持って先生方とエスキスを行いました。
具体的な敷地も先生とのエスキスで決まっていきました。
例えば,「鎌倉」を選んだ学生とのエスキスでは、鎌倉は鶴岡八幡宮から海までの道の観光客が多く訪れるオモテに対して、その道から逸れたウラの魅力があまり知られていないのではという問題が見つかりました。そんな鎌倉のウラにまだ多く点在する神社と、銭湯を織り交ぜて巡るストーリーをつくってみるなどの可能性ある提案も生まれました。
「寿町」を選んだ学生とのエスキス では、寿町は銭湯問題以上の問題を抱えているので、敷地として選ぶには非常に難しいです。しかし、道でお酒を飲んだりテレビを観たりなど、まるで道をリビングルームのように使っている点は面白く、その面白さを他の都市に生かせないかという課題設定は可能性があると思います。
全体の印象として、敷地をみる解像度が低いと感じました。地図を眺め、その街の歴史を知り、そして実際に敷地を訪れてみて、多角的に敷地を見る必要があります。
(TA:村田錬太郎)
<トラック5>
担当:針谷將史、柳澤潤 TA:黒柳静希
5月29日(月)総合デザインスタジオ第7回目の授業が行われました。今週から後半の設計に入ります。先週のリサーチ課題の最終発表からブラッシュアップしたものを、個別でエスキスチェックを行いました。
1/200の敷地の部分模型を作ってきた学生がいました。山道にランドアートと絡めたオブジェを差し込み、風景と融合するべく模型を用いて立体的なスタディをしていました。エスキスの中では、山道にオブジェが置かれている提案の参考事例として「ラヴィレット公園のフォリー」を紹介していただき、自分なりの秩序を決めることや、既存の場所にある力をより活用するためのマニアックな視点やスタディが必要という意見をいただきました。
自分で定義づけたインフラをどう設計に繋げようか、選んだ敷地にどの様なプログラムがふさわしいのか、悩んでいる学生が目立ちました。先生からは、方向性として面的に広がるのか、線的に広がるのか、積層させていくのか、自分の得意なスケールをつかむことから考え、「焦らず、悩む」ことを頭に入れて、今後に繋げることが重要というアドバイスをいただきました。
第二課題は始まったばかりです。さまざまな角度から設計につなげられるよう、悩み、苦しみ、それを楽しんでください!
TA:黒柳静希
<トラック6>
担当教員:粕谷淳司
第7回となる今回の授業は、背景と目的を決めて具体的な研究方法について考え始めました。360度カメラを用いたリノベーション手法を考えている学生に対して、粕谷先生からマターポートというサービスを取り入れて360度カメラで撮影した空き家を3Dに起こすことで、計測機能を用いて図面に起こしやすくすることが出来るといったアドバイスをいただきました。
来週以降、これらのツールを用いて対象の空き家の撮影を行います。
TA:寺山宇洋