イベント

中国科技大学(台北)と学術交流協定(MOU)を締結しました。

2025/06/19

SHARE

クリップボードに
コピーしました

2025年6月14日、本学部は台湾の中国科技大学(台北)と学術交流協定(MOU)を締結いたしました。

この度の協定締結は、2023年度から続く両大学の交流が実を結んだものです。今年3月には、中国科技大学の張先生と紀先生が、横浜赤レンガ倉庫で開催された本学部の建築展に、ゲストとしてお越しいただき、講評をいただくなど、交流を深めてまいりました。

今回の訪問では、MOU締結のほか、中国科技大学の卒業設計講評会に、山口学部長と粕谷学科長が招待されました。また、本学部の学生4名(寺山さん、宮下さん、渡部さん、板野さん)が同行し、台湾の学生との交流イベントも実施いたしました。

6月14日午前中に行われたポスターセッションでは、言語のバリアを超えて、台湾の学生が熱意をもって質疑応答を行いました。続く2次審査会では、学生たちが大きなスクリーンに図面などを映し出し、精密な模型とともに、堂々としたプレゼンテーションを行いました。

受賞作品を紹介いたします。

関東学院大学建築・環境学部 学部長賞となった作品は、高偲芸さんと莊昊勳さんによる「浪愛發電ー東海岸漁業及能源地景觀光化之想像」です。エネルギー問題をテーマに、海岸線に波力を利用した発電所とエネルギーについて学ぶ教育施設を提案しました。波の抵抗を最も受けにくい形状から建築形態を決定するなど、壮大な構想の中にリアリティを追求した点が、高く評価されました。

関東学院大学建築・環境学部 学科長賞となった作品は、李淵さんと張力夫さんによる「壺韻靜居―基隆市暖暖區過港里青銀共居」 です。台湾の郊外都市における一人暮らしの高齢者問題に着目し、若者と高齢者が共に暮らす街区を設け、特徴の異なる住棟によって適切な距離感を保ちながら多世代が共生する建築を提案しました。地形に沿った配置計画や、周辺環境に馴染む建物のスケール感が評価されました。

完成度の高い作品が数多く並んだ講評会は、日本の学生にとっても大変勉強になったことでしょう。高齢化社会、人手不足、エネルギー問題など、日本と台湾は多くの課題を共有していますが、それぞれ異なる視点からのアプローチに、大きな刺激を受けました。特に、デジタルファブリケーション技術がごく自然に活用されている表現や、言語の壁を越えて自身の設計を伝えようとする台湾の学生たちの熱意には、学ぶべき点が多々ありました。

講評会終了後、MOU締結式が執り行われました。中国科技大学学長の立会いのもと、湯学部長と山口学部長が協定書に署名し、固い握手を交わしました。その後の懇談会も和やかな雰囲気で進み、感謝状をいただきました。

翌日は学生交流イベントが行われ、本学部の学生が自身のプロジェクトを英語でプレゼンテーションしました。台湾の学生からは、日本とは異なる視点からの質問が寄せられ、本学部の学生は戸惑いながらも真摯に応答していました。イベント終了後は、中国科技大学の学生の案内で台北市内の建築を見学し、交流を深めました。

延べ3日間の活動にあたり、紀先生、張先生をはじめ、中国科技大学の先生方と学生の皆様には、多大なるご支援を賜りました。この場を借りて心より御礼申し上げます。

本学部では、今後さらに学生の国際交流の機会を拡充してまいります。

 


関連記事