2024年9月19日に第7回建築エンジニアリングセミナーを開催いたしました。
今回は、大成建設技術センターの施設を見学させていただくこととなり、学部3,4年生、助手、非常勤講師の10名で伺いました。
大成建設は総合建設業の中の一社であり、その技術センターが東戸塚にあります。センターでは様々な研究開発を行っており、今回は構造、特に木材に関わる施設を中心に見学させていただきました。今回、見学させていただいた施設は「TAC.T BRIDGE」「風のラボ」「材料と環境のラボ」「人と空間のラボ」となります。
最初に施設の概要を紹介していただいたあと、まずはTAC.T BRIDGEを見学しました。これは施設と施設を結ぶ木造の橋となっています。これを建築するため、木材を組み合わせる新しい金物の使い方が適用されているそうです。木材を屋外に使用するという新しい試みについてや、構造的な工夫、特徴、施工方法などを実際に見ながら説明していただきました。
次に「風のラボ」に伺いました。この施設は、風洞実験をする施設で、その骨組みが特徴的で、CLTを使ったものです。まっすぐなCLTとすこし傾けたものを互い違いに組み合わせることで新しい空間を作っており、新しい材料による新しい建築の可能性をみることができました。また、この施設の建築は9日間で完了しており、施工技術の工夫についても教えていただきました。
次に伺った「材料と環境のラボ」は。開発した環境配慮コンクリートという、CO2の排出を抑えた新しい材料について説明いただきました。
近年、地球の温暖化対策、省エネルギーの観点から、様々な技術開発が進められています。新しく開発した太陽光パネルや、それによる使ったエネルギーと作ったエネルギーの測定結果などが、「人と空間のラボ」で展示されていました。現在、建物全体として年間を通じてエネルギーを使用していないことが重要であり、そのための考え方などを丁寧に説明していただきました。この建物は、ゼロエネルギーを実現している建物とのことでした。
今回は、建物の技術だけでなく、将来に向けてどのような技術が求められてくるかなど、様々な観点から教えていただくことができました。
貴重な経験をさせていただきました。
大成建設技術センター 相馬氏をはじめとする皆様に大変にお世話になりました。
ありがとうございました。
大成建設技術センター:https://www.taisei-techsolu.jp/tech_center/
TAC.T BRIDGEの記事:https://www.taisei.co.jp/about_us/wn/2024/240605_10015.html