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建築・環境学部 10周年記念イベント 第4回講演会を開催しました。

2024/03/16

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2024年3月16日(土)関東学院大学 建築・環境学部発足10周年を記念した連続シンポジウム第4回講演会が関東学院大学関内キャンパスで開催されました。

同日に赤れんが倉庫で開催された本学の学生優秀作品展である建築展と連動した講演会となります。

最終回となる第4回目は、本学の卒業生であり世界でご活躍する建築家の長谷川逸子先生をお招きし「建築家、菊竹清訓、篠原一男」と題し、ご講演いただきました。

会場108名(一般63名、学生24名、学内関係者21名)、オンライン最大74名と多くの方々にご参加いただきました。

長谷川さんの師匠にあたる菊竹清訓さん、篠原一男さんとの話を中心に、自身の学生時代の話から今日にいたる建築家人生をお話しいただきました。

菊竹事務所はスタッフの意見を取り入れるのが上手であるが、篠原研究室は学生の意見を聞かないといったお話しから、自身の事務所ではファーストスケッチを長谷川さんが描き、後にスタッフと議論する形式にしているとご説明いただきました。

また、湘南台文化センター、すみだ生涯学習センター、新潟市民芸術文化会館を中心に公共建築のあり方をコンペ段階からお話しいただきました。

最後に、現在は若い建築家が公共建築をつくる機会がないが、公共建築ではない新しい公共空間をつくっていることに期待しているとお話しいただきました。

柳澤潤教授からはショートレクチャーとして連続シンポジウムのテーマにもなっている「建築・環境・学生の未来」というテーマでお話しいただきました。自身の研究室で学生と共に行っている大三島、Koyart、みんなの家の3つのプロジェクトについて、学生が実際に建築に触れることを通して学ぶ大切さについてご説明いただきました。

長谷川逸子・建築工房出身で本学の非常勤講師も務めれている矢野泰司さんからは「ローカルにおける公共性」と題して、矢野さんの故郷である高知でのお仕事を中心にお話しいただきました。長谷川逸子事務所で使い倒されている公共施設のあり方を学んだことから、独立後も公共性をいかに建築に取り入れているかをいくつかのプロジェクトを通して語っていただきました。

その後休憩をはさみ、長谷川逸子さん、矢野泰司さん、柳澤潤教授、酒谷粋将准教授司会によるディスカッションが行われました。

講演いただいた御三方とも大学と設計事務所で2人の師匠がいることが共通していたことから、それぞれで何を学んだかをお話しいただきました。

長谷川さんは、関東学院大学時代は構造コースで構造家の松井源吾先生から学んだことが今に生きていること、建築家は意匠と構造どちらもできないといけないとおっしゃったことが印象的でした。

矢野さんは、大学時代の先生である小嶋一浩さんからは設計の楽しさを、長谷川逸子さんからは建築を社会の中で実現していくエネルギーをもらったとお話しいただきました。

柳澤先生は、大学時代に坂本一成さんから、自分で考えること、建築を深く考えることを教わったとお話しいただきました。

質疑では学生からの質問に真摯に答えていただきました。

公共建築における市民ワークショップをどう考えているかという質問に対して、長谷川さんから、コンペ案を変えずにずっと対話を続けていると市民は必ず理解してくれる、というお答えが印象的でした。

講演会終了後、場所を移動し懇親会が開かれました。

講演いただいた長谷川さん、矢野さん、柳澤先生を囲み、ご来場いただいたOB・OG、学生をはじめ、大勢の方が参加し、賑やかな会となりました。

1年間を通して行った10周年記念連続シンポジウムが無事に閉幕しました。ご来場ご聴講いただいたみなさま、どうもありがとうございました。


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