本学部が、横浜市都市整備局と協働して取り組んできた社会連携プロジェクト「水際の点と線」の最終発表会が、2025年12月17日(水)に5-301教室で開催されました。臨海エリアのにぎわい創出を目指し、リサーチ段階から積み上げてきた提案を、横浜市の担当者へ直接プレゼンテーションしました。

今回の最終発表会では、11名の学生が計7つの案を発表しました。プロジェクトの初期段階では、現地のフィールドワークをもとにしたオリジナルブックレットなどを作成し、エリアの課題や魅力を可視化してきましたが、今回はそこからさらに踏み込み、具体的な空間デザインや活用施策としての提案へと深掘りを行いました。
進行は、本プロジェクトの指導にあたったヤップ・ミンウェイ助手がつとめ、学生たちはスライドや、プレゼンテーションシートを用いて、それぞれの視点から横浜の水際線がもつ可能性を提示しました。

発表された提案は、可動ベンチの仕組みから夜間の光の活用まで、非常にバラエティに富んだものとなりました。
M1高里一希さん「光の居場所」
水際線の光の分布を緻密に分析し、夜間の回遊性を高める照明計画。

M1渡部壮介さん「海の視点場」
臨海エリアにおける眺望を分析し、海をより身近に感じる、新しい視点場の設置提案。

M1荒井奈々さん「線と点の接続路」
街側から水際線に向かう接続路に着目し、オノマトペを応用して、歩く楽しさを創出する空間装置の提案。

発表会当日は、偶然にも横浜市から「(仮称)水際線まちづくりコンセプトプラン(素案)」が公表された日と重なりました。ゲストとして出席された横浜市都市整備局の川坂氏、川田氏からは、「柔軟な発想が多く、実現性の点においても、優れた着眼点をもつ提案が多かった」との評価をいただきました。

また、社会連携センターの石黒氏、学部からは山口先生、粕谷先生、村山先生から、各案に対してフィードバックを頂き、行政と大学が知見を共有し合う有意義な時間となりました。
発表会の最後には、参加した学生全員に山口学部長から「参加証明書」と記念品が手渡され、プロジェクトの完遂を祝して集合写真を撮影しました。

学生たちの成果品は、今後、特設サイトへの掲載も検討される予定です。自分たちのアイデアが実際のまちづくりに影響を与え得るという実体験は、学生たちにとって大きな自信へとつながりました。
本学では今後も、自治体や企業と連携した「社会連携教育」を積極的に推進し、学生が実社会の課題に挑み、成長できる学びの場を提供してまいります。