関東学院大学 建築・環境学部 神戸研究室では、木質構造建築物に関する研究を行っています。研究活動の一環として、東京都江東区潮見にある「温故創新の森 NOVARE」(設計:清水建設、施工:清水建設・日本建設共同企業体)を、学生とともに見学しました。今回は、工学院大学 伊藤研究室、千葉大学 戸塚研究室との合同見学として実施しました。
「NOVARE」は、オフィス機能を担う「NOVARE Hub」、技術研究所である「NOVARE Lab」、人財育成施設「NOVARE Academy(ものづくり至誠塾)」、清水建設歴史資料館「NOVARE Archives」、そして旧渋沢邸の、5つの施設で構成されています。
見学に先立ち、清水建設のご担当者より、本施設の建設に至る背景や設計思想、建物各所に盛り込まれた技術的工夫について、丁寧なご説明をいただきました。将来の社会的ニーズを見据えた新技術の考え方や、その実装に至るプロセスを直接伺うことができ、学生にとっては将来の進路やキャリアを考える上でも大変貴重な機会となりました。また、実際に建物に用いられている建築技術を見学することで、研究活動につながる多くの示唆を得ることができたと感じています。
歴史資料館では、国立代々木競技場の建設過程を示す模型などを見学し、清水建設の歩みと日本の建築技術の発展について理解を深めました。さらに旧渋沢邸では、建物の歴史的価値を学ぶだけでなく、文化財を将来にわたって保存・活用していくための技術開発についても知ることができました。
今回の見学を通して、学生たちは最先端の建築技術と、それを支える思想や姿勢を間近に体験し、大きな学びと刺激を受けました。年末のご多忙な時期にもかかわらず、貴重なお時間を割いて丁寧にご説明くださった清水建設の皆様に、心より感謝申し上げます。