関東学院大学

建築・環境学部 建築・環境学科

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建築デザインコース

建築・環境学科

地域施設デザインスタジオ

第14回 最終講評会 <地域施設デザインスタジオ>

  • Category: 地域施設デザインスタジオ
  • Posted by kgu3.
  • 2023/02/08

2023年1月19日(木)
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第14回目、最後の地域施設デザインスタジオです。本日は特別ゲストクリティークとして建築家の佐藤敬さんをお呼びし、作品の審査と講評を行って頂きました。
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佐藤敬さんは、石上純也建築設計事務所を経てKASA/KOVALEVA AND SATO ARCHITECTSを設立。国内外を問わず建築の設計や建物の改修を行っています。その作品のお話や、東京都文京区の「小石川植物園」で自ら企画・主催して2022年に行った「小石川植物祭」についての活動を、自己紹介を交えながら教えて頂きました。
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作品の採点はすべての作品が並べられた状態で、先生方一人ひとりの厳正な採点が行われていきます。採点の結果、講評の対象として選ばれた作品の作者はプレゼンテーションをして作品を更に詳しく説明します。今回は9名の方の作品が講評の対象に選ばれました。
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(上)「集う行路」石井晏奈さん
(下)「追浜をとうろう」石橋明日香さん
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(上)「交境」梅田大新さん
(下)「放課後の街はこどもの遊び場」佐藤結さん
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(上)「ふらりよりみち」薗田さくらさん
(下)「緑 〜えん〜」高橋葵衣さん
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(上)「紐帯」田邊千夏さん
(下)「通い路」原田莉歩さん
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「癒し」浅見優衣奈さん

 

9名の方々、素晴らしいプレゼンテーションでした。皆さんおめでとうございます!

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最終提出を終えて、先生方から講評がありました。

 

はじめに、ゲストクリティークの佐藤先生からは「3年生の間にこの都市的なスケールで建築を考えることが出来るのは凄いと感じ、良い作品も多かった。その上で今後たくさんの建築を見に行く事が必要だと感じた。建築を見るときには、建物の空間に加えてその周りの街との関係や、歴史に目を向けてよく観察してほしい。特に歴史を学ぶことはある種のマナーのようなものでもあり、創作の源が眠っているものでもある。歴史から考えるということに重きをおいてみて欲しい。」との講評を頂く事が出来ました。

 

次に、高塚先生からは「出題の時から難しい課題だと思っていた。公共性という問いに対し、自分が普段から問題意識を持っていなければ、中々向き合う事が難しい課題だったと思う。そういう中でこの課題を考えて、街中の性質や問題意識を持って街を歩くような自分なりの意識の変化が生まれるきっかけになれば良いと感じる。」

 

松田先生からは「模型を作って気づいたことを図面に落とす、図面を書いて模型をつくるといった、行き来のプロセスが設計には大事だと感じる。これからの1年間、特に卒業制作ではその行き来という所を意識して練習しながら、時間を掛けていい作品が作れるようになって欲しい。」

 

粕谷先生からは「自分で敷地とテーマを決めて取り組んだこの課題は、ほとんど卒業設計と変わらないくらいの難しい課題だったのにも関わらず、今日発表した人としてない人の差はほとんど無かったと感じる。それくらい全体的に良い設計が多かった。その僅かな差は、作品からパワーは伝わるが、核心となっている部分がどのように建築的な表現がなされているかというところに現れたと思う。今後の1年間でその表現が磨かれることを期待したい。」

 

との講評を頂きました。

 

素敵な作品が多く非常に質の高いスタジオになり、皆さんの考える様々な公共性についての答えを感じる事が出来ました。今回の様々な経験や想いを受け止めて、来年のスタジオ、そして4年間の集大成となる卒業設計へと活かしていって欲しいと思います。半年間、本当にお疲れ様でした!

 

TA – 吉村 龍太郎