関東学院大学

建築・環境学部 建築・環境学科

OB達との対話

建築・都市再生デザインコース いままでとこれから ④

建築・都市再生デザインコース いままでとこれから ④
──建築や都市の再生を考える時、重要なことは何ですか?
中津:都市の再生を考える時に重要視しているのは、「少子高齢化」と「地球温暖化」です。高度成長期に産業界の利便性を追求し過ぎたために、様々な環境が悪化して、その結果、子育てが難しい街の仕組みが定着してしまったと考えています。現在、授業として学生たちと大規模団地の再生をやっていますし、昨年度は、東北の被災地で漁村集落のコミュニティ再生を調査し、集落の復興計画を設計提案しました。実際にそこに住んでいる方々と交流しながら、都市や集落の再生について考えることが重要です。
──実際にお仕事をされていて、女性の視点から、建築や都市の再生について「こういうことが大事なのではないかな」と思うことを教えて下さい。
鈴木:現場研修で、武蔵小杉再開発の現場に行った時に、周辺に住んでいらっしゃる方々の中には 、再開発に反対されている方も多くいらっしゃいました。一方で、これからの街の魅力に期待してマンションの購入を検討されている方々もいらっしゃるので、両者とどのように関わっていくかを考えると、設計者として難しいことでありますが、やりがいのある仕事だなと実感しました。
──新しい人と、元からあることにこだわっている人の中を取り持つと言うのも建築の仕事ということですね。
鈴木:そうですね。これからいい街を提供しますということを、地域の方々に伝えるために、ゴミ拾いなど様々な社会貢献活動をすることもありますし、日々の食材を売っているお店のないエリアでしたので、お買い物ができる場所を計画することで、女性の視点から住民の方々が幸せに暮らすための工夫を考えています。
中津:いま、授業を受けていてどんなことが楽しいですか?
松下:いまは自分で考えてデザインすることができるようになってきました。そうすると授業で先生の指導を受けて、自分がデザインした建築の模型が形になっていく時が楽しいです。自分の作品が、建築展に学年代表として出展されることになったことが、いまは一番嬉しいです。将来、建築だけでなくランドスケープのデザインを中心に、全体をデザインしたいと考えています。周辺の環境や、地域に住む方の話を聞きながら都市や建築の設計をやりたいと思っています。でもまだ2年生なので、まだまだ勉強しなければなりませんが。
──これから勉強しようとしている学生さんに、どんな後輩が来てくれたらいいと思いますか
松下:建築のデザインに集中すると、1点しか見えなくなるので、周辺のことも注意することが重要だと思います。模型なんかを作っていると、「木を見て森を見ない」状態になってしまう。周りの環境のこととかをきちんと調べられるようになるといいと思います。
鈴木:デザインスタジオという24時間作業ができる場所があって、そこには必ず先輩や先生がいます。1年生のうちから、そこに顔を出したり作業を手伝ったりすることで、建築や都市に関する知識が得られますし、いろんな人とのコミュニケーションも体験できます。自分のやりたいことも見つけることができるかもしれませんから、積極的に利用して欲しいと思います。
中津:どういうものを体験して社会人になってもらいたいですか。
鈴木:私は学生の時、「社会人になったら出来ないことを今のうちにやっておきなさい」と周囲から言われていました。授業や卒業研究だけでなく、機会を見つけて積極的に、いろんな都市でフィールドワークをすることができるようになりましたし、東北の震災復興計画に関わることもできました。そういう体験から、女性は建築に必要なコミュニケーション能力を生まれながらに持っているなと感じました。この能力は、特に社会に出てから必要な能力なので、学生のうちに鍛えておくと良いと思います。
中津:確かに、女性は自然にコミュニケーションする事が出来ている気がします。それは、社会に出てから生かせる重要な能力ですね。再開発のような大きな仕事で多くの地権者を束ねたり、仕事に携わる人たちを調整するのは、女性のほうが向いていると思うことがあります。そういう意味でも、あなた達の今後に期待しています。
Profile
建築・都市再生デザインコース いままでとこれから ④

(左)教員:中津秀之准教授 専門 ランドスケープデザイン
(中央)在学生:松下知里さん 工学部建築学科2年
(右)OG:鈴木智子さん 2012年工学部建築学科卒業 西松建設株式会社勤務

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